シュッツの楽譜、奏法技術の紹介,評判,レビュー,安売り価格,中古価格

やはり原著を読むべし　評価：

やはり訳をするとどうしても変な日本語になってしまうところがあるし、原著を読むことをおすすめします。
さらに明らかに訳が間違っている所もありました。
誤植ではなく、意味を取り間違えています。
関係代名詞の継続用法をご存じないのでしょうか？なので星３つにします。
原著に対して批判しているわけではありません。

書名が不適切。　　「はじめての一般相対論　第1分冊」と考えるべき　評価：

本書は「A First Course in General Relativity 」のCh.1〜Ch.4の翻訳書。
邦書名「相対論入門1特殊相対論」は誤解を生じる。
「初めての一般相対論1特殊相対論の要約」なら正しい。
（「初版のまえがき」参照。
そこに、特殊相対論が予備知識として必要と記されている。
これは邦書名と自己矛盾）とはいえ、大変懇切丁寧な本なので、ローレンツ変換程度の予備知識があれば読める。
（電磁気の良書には載っている。
）Ch.1は文字通り特殊相対論の要約だが、Ch.2とCh.3のVector-1形式でのテンソル解析は一般相対論の準備の色彩が濃い。
Ch.4の完全流体に出てくるTensorは重力場の方程式の右辺。

懇切丁寧な本。　長〜い準備と豊富な応用　評価：

本書の原題は「A First Course in General Relativity 」で直訳すると「初めての一般相対論」。
邦書名「相対論入門」は誤解を生じる。
（特殊相対論は要約のみ）読書中だが、とにかく懇切丁寧な本。
（★★★★から★★★★★に変更）ひと昔前は初めて相対論の本を読む場合、Pauli「相対性理論」(独語邦訳有今でも人気）が普通で、難解な本が好きな人はWeyl「空間・時間・物質」、邦書に拘るなら内山龍雄「一般相対性理論1978」だった。
（日本では相対論は軽視されており邦書自体少なかった。
理学部以外では大学の講義もなかった。
他方、通俗書は厖大な種類の本があった。

現象学の応用問題　評価：

ウェーバー理解社会学の基礎を現象学で哲学的に基礎づけるとともに、現象学を駆使した社会哲学の基礎理論を構築しようとした書物。
後年、本書を礎に、現象学的社会学なるものが登場するが、本書の段階では、社会学とはいえず、方法論、社会哲学と呼ぶに相応しい。
眼目は、行為の意味に就いての探究。
動機理解が、行為の意味を充足することだが、ウェーバーはこれを目的動機（～のために）と理由動機（～だから）とを曖昧にしたまま放置した。
シュッツは、理由動機を本質と捉え、理由動機によって問題設定（目的という動機）は構成されるという。
その場合、視座は、過去完了時制だが、目的動機は、未来完了的なまなざしにおいて設定される。

ベルクソンとの関連も。　評価：

シュッツはフッサールの影響については「現象学的社会学」としてよく知られていますが、本書ではベルクソンの影響についても考察しています。
ベルクソンがシュッツの思想の下地としてあるという考えは割と納得いくものでした。
さて、内容的には「変化する私」であるとか「記憶を引き出し再構成」であるとか、認識論的な話が中心です。
といっても、決して難解ではなく、非常にわかりやすいと思いました。
特別に事前知識もいらないようなので、シュッツ入門書としては秀逸。