ヴィクトリアの名曲作品集の紹介,評判,レビュー,安売り価格,中古価格

ささやかな幸運　評価：

ビクトリアという作曲家が日本でどのくらい知られているのだろうか。
高校時代にビクトリアのアカペラを聴く機会を得たことは僕の人生の小さな幸運の一つである。
ルネサンス末期のスペインの音楽家の書いた合唱曲を１９８０年代前半の日本で聴くというのも偶然なのだろうがそんな偶然がささやかな人生のエピソードになった。
そんなわけでビクトリアをたまに聞く日々が２０年間続いた。
その間僕も大学に通い、会社に入り、結婚し、子供が産まれ、タイで５年弱暮らすという日々だった。
その間もたまにこのゆっくりとした宗教曲に親しんだものだ。

決して最高水準の出来ではないけれど　評価：

決して最高水準の出来ではないのです。
途中で音をはずすし、ふらつくし。
しかし、プロの手にかかった最高のアカペラのレクイエムと、この何か不安定な音ばかりなＣＤを聞き比べたとき、きっと心に染み入るのはこちらの盤ではないでしょうか。
じっと聞くことによって、宗教音楽って、ただ上手に歌えばいいんだって言う観念から離れて、いかにその世界に踏み込ませてくれるかっていうことが大切なんだということがわかってくる、そんな１枚ではないかな、と思います。

新鮮な驚き　評価：

いい加減イギリスの学者先生たちののぺっらぼうなヴィクトリアやパレストリーナにうんざりし始めていたところ、家にあったＬＰの中からこの演奏に出会いました。
ルネッサンスの輝き、燃えるような情熱がこの演奏にはあります。

どうしても国内盤で、という人以外は避けたほうがいいかも　評価：

この録音が初めて国内で発売された時、ひどくがっかりした記憶があります。
ビクトリアのご当地もので、しかも高名であった聖歌隊のわりに、早い話が下手なのである。
当時は合唱コンクールでビクトリアやシェズアルドが結構歌われていて、そういった名唱が耳に残っているせいかなと思っていたのですが、今ＣＤで聞きなおしてみても、音程が不安定なのに加えてヴィブラートがきつい、音量バランスが悪いなどの欠点が多い。
時々驚くぐらいハーモニーがきまる時もありますが、商品として世に出る以上、最低限のポテンシャルは保って欲しいと思います。

アレグリ以外はなかなか楽しめますよ　評価：

タイトルにもなっているアレグリの「ミゼレーレ」。
この種の宗教曲集を買っていると意識しなくとも複数収集することになってしまう。
少年合唱が加わるＣＤも４種になったが、この演奏が最悪かもしれない。
少年たちの支えがたりないのかピッチが不安定で、どうにもハラハラさせられます。
ソロも不安定。
逆にアップテンポの曲では、生き生きとした歌唱で、オルガン伴奏が加わる曲では、でしゃばらずにうまくハーモニーを支えている。
このＣＤの最大の魅力は、少年合唱を除いたカヴァッリの「サルヴェ・レジナ」。
なかなか楽しめますよ。

内容紹介　

1986年に行われたスペインの名ソプラノ、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの東京公演は、聴衆に歌を聴く喜びと深い感動を与え、その名唱は音楽ファンの記憶に深く刻まれている。
本作は、曲間の拍手もそのままに、当日の会場の空気感まで伝えるライヴ録音。
日本はもちろん、アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙などでも高く評価されたアルバムが、高音質《HRカッティング》CDで復刻。

メディア掲載レビューほか　

1986年に行われたスペインの名ソプラノ、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの東京公演の模様を、曲間の拍手もそのままに、当日の会場の空気感まで伝えるライヴ録音。
(C)RS

感慨深いムーアの引退公演　評価：

歌や器楽の伴奏をしたことがある方なら、ジェラルド・ムーアを知らない人はまずいないだろう。
彼はシャリアピンに始まる名歌手からシゲティなどの名奏者、そして彼が生きた時代のおよそありとあらゆる音楽家の伴奏を片っ端から経験したピアニストだ。
その経験の豊かさだけでなく、謙虚でしかも研究熱心な姿勢は、それまでソリストにとって引き立て役でしかなかった伴奏という分野を芸術の領域に引き上げることに貢献した。
彼が温め続けたその伴奏芸術のエッセンスがこの６７年の引退記念コンサートに集約されていると言っても過言ではないだろう。
一人の伴奏者がこのように大歌手三人を呼んで演奏会を開いたというのも前例のないことだ。

音楽に寄す　評価：

本当に詳しいことはもう他の方が書いておられます。
私自身はムーアが最後にソロで弾いたシューベルトの「音楽に寄す」を聞いて本当に感動しました。
これほど感動的なこの曲の演奏は考えられません。
この一曲を聞くだけでもこのＣＤを手に入れる価値があります。
手に入るうちにどうぞ。

カッチーニのアヴェ・マリアはトロンボーンのための曲だったのか・・　評価：

トロンボーンの独奏といえば、リムスキー・コルサコフの「トロンボーンと吹奏楽のための協奏曲」ぐらいしか想像できなかったのですが、このCDでトロンボーンという楽器の可能性に目を開かれました。
ホルンやユーホニュームとはまた違った包容力のある柔らかな深みのある音の響きが、心に深く染みとおります。
カッチーにのアヴェ・マリアが絶品、ずーとリピートして聞いていたくなります。
従来のトロンボーンのイメージを覆した歴史的価値のあるＣＤです。
最近のブラバンではトロンボーンも女の子が吹くのが一般になってきているようですから、「癒し＋美人」という要素がトロンボーンという楽器とマッチすることを明らかに して女の子にとって「はずれ」の楽器では無いことを示したという点でも画期的なのでは？このＣＤのカッチーニのアヴェ・マリアの伴奏譜をどなたか出版していただけないでしょうか。